みなさんは、なぜ、
夢を見てもすぐに忘れてしまうか知っていますか?
その理由の一つは、
「秩序だっていないから」です。
夢って突拍子もなく場面が変わったり、
人が変わったりしますよね。
人間の脳は秩序だっていないものを覚えるのがとても苦手です。
例えば、以下の①②の数字を覚えてみてください。
①:1 4 7 10 13 16
②:4 6 12 2 5 9
①は3つずつ数が増えているというルールが分かれば簡単に覚えられると思います。
②はランダムなので、覚えづらいですよね。
秩序というのは一定のルールです。
秩序がないと記憶に残りづらいですね。
一度読んだら忘れない本の読み方のコツ
そういう脳の特性を踏まえて、
本の読み方を考えると、
一度読んだら忘れない読書ができます。
ここでは、
ジョン・トッド著
『自分を鍛える 人生の実学を学ぶ』
という本を参考にしてみます。
※この本「自分を鍛える~知的トレーニング生活の方法」という別のものがあります。こちらはすでに絶版かな⁉ご注意ください。
目次
第一章 自分の頭で考える
第二章 生産的な習慣・強い信念が自分を大きく育てる
第三章 確たる見識を身につけるために
第四章 緻密な頭脳をつくる読書法
第五章 人生の持ち時間をいかに有効に生かすか
第六章 修養をつんだ人の言葉を生きる糧にせよ
第七章 健康は頭脳・精神の滋養となる
第八章 つねに自分の限界をつき破って伸びよ
というような流れになっています。
この目次をざっくり読むとバラバラのように感じられますが、
よくよく考えてみると、文章の流れが見えてきます。
※最後にまとめますのでざっくり書いていきます。
例えば、第一章は「自分を鍛える」というこの本の趣旨となる前提の話。
第二章は第一章の「自分の頭で考える」ことでどうすればいいのか、その具体的なことです。
第三、第四は、その第一第二を達成するためにどうすればいいのかという方法論です。
第五、第六、第七は、第三、第四の方法を達成するための環境の作り方だったり心の持ち方といったことです。
第八は、自分を鍛えることを選んだ人への激励の言葉です。
これらをまとめると、
自分を鍛えるためには→
自分の頭で考えることが大切(第一章)→
その為に何を考えればいいのか(第二章)→
具体的な方法論(第三、第四章)→
実践のための環境づくりや心構え(第五、第六、第七章)→
頑張って自分を鍛えなさい(第八章)
こうして本の構成の秩序を見つけてみると、
一冊の本がものすごく読みやすくなるし覚えやすくなります。
例えば、もしあなたがこの本を読むとしたら、
こんなポイントを押さえて読めば忘れない読書ができるはずです。
①自分を鍛えることがなぜ必要か
②自分を鍛えるためにはなにが必要か
③具体的な方法論は
④実行にあたってのQ&A(環境や心構えの作り方はQ&Aといえます)
⑤著者からの言葉
このように、自分がいま本の中のどこを読んでいるのか、
そこはどんな趣旨で書かれているのか、
そういったことを押さえながら読書をすれば、
確実に覚えやすくなるはずです。
まとめ
最初は難しいと思いますが、
目次を意識して読書を進めることで、
理解も記憶も飛躍的に高まります。
そもそも、頭がいいというのはどういうことかというと、
概念の抽象化と具体化の操作が上手いことです。
簡単に言うと、
長い文章を一言に要約したり、
短い文章を具体例を織り交ぜて長くしたりする作業が上手いことです。
本を読む人に頭がいい人が多いのは、
こういう作業を無意識のうちにやっているからですね。
読書は知識を増やすだけではなく、
知力を上げる訓練そのものでもあります。
ぜひ有意義な読書に取り組んでみてください。
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