⑥10日目『オーストリア人兄弟と夕食』田野駅屋

今日は10日目歩き遍路2018年5月20日の旅日記

午後五時頃に
今日泊まれそうな場所を見つけました。

道の駅「田野駅屋」

道の駅の売店なども、
ちょうど閉まり始めたころ。
人もまばらな感じです。

遍路の情報網では、
ここで寝泊まりできるとありました。

どこかテントを張れそうな
場所を探します。

店じまいをしている
売店の方に声をかけると、
店舗が閉まった後なら、
軒先にテントを張っても
良いとのこと。

やった、
ありがたいです。

テントを張り終わり、
道の駅を歩いていると、
ベンチで休んでいる
外人さん二人がいました。

遍路という格好ではなく、
旅行者のように見えます。

片言の英語で声をかけてみます。

僕「ハ~イ! 二人もここに泊まるの?」
(みたいな感じで)

外人さん(ちょっと疲れた感じで)

「ん~、まだわからないんだ。なにも考えてない…」

僕「そっか~、まあ、ここ泊まっても大丈夫なところだから」

外人さん「でも、僕たちテントなんだよね」

ぼく「僕もそうだよ!」

外人さん「え、ここテント張っていいの!? でもどうやって?」

ぼく「え、ちょっとこっち来てみ! ほら、こんな感じで」

外人さん「あ~、そういうテントかぁ~、僕たちのは地面にペグを張らないと立てられないんだ。」

ぼく「なら、向こうに地面にテント張れる場所あるよ! さっきお店の人に聞いたんだ。こっちと向こうのどちらでもテント張っていいってさ」

一緒に見に行く

外人さん「お~、ありがと~! ここならテント張れるよ~!!」

ぼく「よかったよかった。」

外人さん「ところで、もう晩御飯は食べたのかい?」

ぼく「いいやまだだよ?」

外人さん「じゃあ一緒に食べないかい?」

ぼく「おお、いいね~! じゃあ、テントの用意して終わったら買い出しいってくるよ!」

外人さん「大丈夫だよ! 夕食の買い物はもう済ませてあるんだ!」

ぼく「そうなの? じゃあ、お菓子かなんか買っておくよ!」

外人さん「OK! じゃあ、またあとでね!」

ってなことで、
外人さん二人と
夕食を一緒にすることに。

まだ空が明るい中、
簡単な買い出しから帰ってくると、
彼らは夕食の準備をしていた。

話を聞くと、
彼らは兄弟(兄と妹)で、
オーストリアから旅行に
来ているのだという。

別に遍路をしているわけではなく、
ヒッチハイクをしながら
世界を旅しているのだとか。

この後は、
ここ高知から、
あと3日で九州にわたり、
そこからフェリーで
韓国に行くと言っていた。

間に合うのか!?・・・

外人さん「いや~、今日は助かったよ! そうだ、ビールでもおごるから一緒に飲もうぜ!」

ぼく「いや、ぼくずっと禁酒しててさ、、、なんて言ってないでせっかくの出会いだから飲むか~」

外人さん「いえ~い」(ハイタッチ)

この時は本当に良く笑った。

今では名前さえ覚えてないし、
お互い言葉だって
完璧に話せていたわけじゃない。

だけど、冗談で笑いあって、
夜遅くまでしゃべり、
酔っぱらうまで飲んだ。

そういえば、
日本語を一言も話せない
彼らがいつも困ることがあるという。

それは、
毎日のテントを張る場所の確保。

日本語を話せないから、
そこにテントを張っていいかどうか、
確認が取れず、
判断が難しいのだとか。

そこで、
日本語でカンペを書いて欲しいと
頼まれた。

「ここにテントを張ってもいいですか? Yes or No」

日本語をまったく話せずに、
よくヒッチハイクで
目的地まで行けるなと感心しつつ、
彼らの無事な旅を祈った。

ぼく「明日はお店がオープンするまでにここのテントをたたんでくれってお店の人が言っていたからね」

外人さん「うん、大丈夫! ありがとう! 今日は楽しかったよ!」

ぼく「ぼくも最高だった! 明日の朝は会えないかもしれないけど、最後まで素敵な旅をしてね」

外人さん「きみもね! おやすみ」

こんなに面白い夜を過ごしたの、
いつ以来だろう。

そういえば、海外に住んでいたころは、
毎日のようにこうした出会いがあり、
沢山の人と笑って過ごしたな。

やっぱり旅って最高だ。

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