①7日目【道端のドラマ】善根宿きくや~23番札所薬王寺

2018年5月17日遍路日記

ドイツ人カップルとの楽しい一夜も終わり、
今日から7日目の遍路旅です。

昨夜、洗濯機を借りて洗濯したものの、
一晩では乾かず、
今日もこのスタイルで出発です。

7日目の朝。

きくやさんの善根宿のおかげで
昨日の疲れもすっかり癒された。

ドイツ人のカップルはまだ寝ていた。

寝袋からのぞく二人の顔がかわいらしかった。

二人の旅の無事を心の中で祈り、
静かにプレハブの善根宿を出発した。

今日も最高に天気が良く、
朝7時前だというのにすでに暑い。

今日はやっと、
念願の海が見れる予定だ。

海沿いを歩くのは、
四国遍路で楽しみにしていたことの一つだ。

そして、次のお寺23番札所薬王寺(やくおうじ)
徳島県最後の札所となる。

遍路では、徳島のことを「発心の道場」と呼ぶ。

これは修業を志したものが
一番に訪れる場所だからだ。

次に向かう高知県は
「修業の道場」と呼ばれる。

高知県は室戸岬から足摺岬まで、
四国の下の部分にほぼ沿って歩く。

遠いところでは次のお寺まで
80キロ以上あるところもある。

長くつらい道のりが続くため、
修業の道場と呼ばれているのだろう。

善根宿を出発して数分、
広い一戸建ての家の前に
柴犬くらいの大きさの犬がうずくまっていた。

しかも、怒っているのか、
唸っているようだ。
しかし、
その前を通らなければ先へ進めない。

少しずつ近づいていくと、
犬が大けがしていることがわかった。

うずくまって
もう動く体力もないような犬が、
こちらをにらんで
威嚇するかのように唸っている。

夜中にイノシシか何かと
喧嘩したのだろうか。

それでも、
気力だけは失っていないようだ。

途中飼い主が家から出てきて犬に気づいた。

その人もどうしたらよいかわからず、
近くに寄り添って声をかけている。

僕にはどうすることもできないので、
先に進むことにした。

もしかしたらもう助からないかもしれない。

そう思った。

だけど、あの犬は闘って、
生きて自分の家まで帰ってきたんだ。
それだけでも本望だろうと思った。

遍路の道中には様々なドラマが落ちている。

どれもたまたま出会わなければ
知りえないドラマばかりだ。

治ってくれるように祈ろう。

ー。

次の薬王寺まではおよそ20キロ。

5~6時間の距離だ。

遍路で初めて見た海!!

夏は海水浴場になるようで、水道などの設備もしっかりしている。

とりあえず、
水道の水が飲めそうだったので、
これをこうして...

こう!

海沿いを歩きつつ、離れつつ

遍路小屋でちょっと一休み。
なんにもない小屋だけど、
こういうところにも泊まれます。

あ、アカテガニいた

なんでもない風景

この左側を降りていきます。

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