2018/5/14の遍路日記
死には似つかわしくない晴天の日
一夜明けた植村旅館
![](https://meisou-labo.com/wp-content/uploads/2022/12/P1430970-800x601.jpg)
今朝のニュースで昨日の大雨についてやっていた。
大阪で5月としては観測史上初の大雨だったそうだ。
四国もそれなりに降ったのだろう。
なんかすげー降ってるとおもったもんな。
旅館のおねえさんが朝ごはんもしっかり用意してくれた。
![](https://meisou-labo.com/wp-content/uploads/2022/12/P1430971-800x601.jpg)
最高すぎる…
今日は晴れるようだ。
身支度をして早々に出発する。
そうそう、これは遍路修行だ。
長居はできぬ。
宿代の支払いと
一晩の宿のお礼をいい出発を告げる。
気をつけて頑張ってください、
そういって見送ってくれた。
さあ、出発。
今日は暑くなりそうだな。
そんなことを考えながら
川沿いの道を歩く。
…
あ、杖忘れた。
200mほど進んだところであわてて戻る。
おねえさんに再会。
笑って再度お別れ。
お騒がせしました。
さてさて、次のお寺に向かいましょ。
13番札所大日寺(だいにちじ)までは
植村旅館からおよそ10キロ。
4キロ1時間計算で、
だいたい1時間半くらいで着くかな。
※荷物引っ張てるからちょっと遅い。
ここからの遍路道は、
車と同じ経路。
ガードレール沿いを歩く。
歩行者専用の路肩は特にない。
![](https://meisou-labo.com/wp-content/uploads/2022/12/P1430977-800x601.jpg)
ところどころ水たまりになっている。
昨日の雨の激しさをあらためて感じる。
「はっっ!」
前方の水たまりの中で、
目を見開いて横たわっている黒猫を見つけた。
車にはねられたのだろうか。
外傷は見当たらないが、
もう死んでいる。
それだけはわかった。
見たところ死んでからそう経っていない。
一瞬、うちで飼っている黒猫と重なる。
水たまりの中で目を見開き横たわる黒猫の死体は、
「死」というものをまじまじと感じさせるものだった。
遍路は、「死」のことを深く考えさせる。
ー。
死体が車道の隅であったこともあり、
手を合わせて通り過ぎる。
後になって、なぜお経をあげなかったのか
とても後悔した。
遍路たるもの、生きとし生けるものの幸せを願い、
死に思いをはせることでその生を尊ばなければいけない。
ー。
こんな晴天の日。
水たまりの中で横たわる黒猫の死体は、
とても悲しく思えた。
![](https://meisou-labo.com/wp-content/uploads/2022/12/P1430978-800x601.jpg)
コメント