2018/5/14の遍路日記
目次
人生、すなわち遍路
「歩き遍路さんかい? どこから来たんだ?」
「埼玉から来ました!」
おじさんに声をかけられた僕はそう答えた。
「そうかぁ、遠くから来たね~!」
「これから15番へ向かうのかい? お昼は食べたの?」
「いえ、まだです!」
「大したもんないけど、ちょっと休憩していかんかい?」
そういって声をかけてくれたので、
せっかくなのでご一緒させてもらった。
おじさんは近所の人で、
いつもこうして常楽寺に遊びに来ているのだという。
おじさんは石の採取が好きで、
よく高知の海岸まで出かけているんだって。
その他にも、通り過ぎるお遍路さんの話や、
おじさんの趣味の話など、30分くらい話した。
そんな話をしている最中も、
持参したコーヒーやお茶を振舞ってくれた。
「これからまだまだ先へ行くんだろ。そろそろ行ったほうがいいよ」
気を使って先を促してくれた。
「邪魔じゃなかったらこれも持っていきな」
そういって、バナナ、トマト、アメをくれた。
今日の夕食ができた。
いただいたものを山谷袋(さんやぶくろ)に詰めて
おじさんに別れを告げる。
杖を忘れなければ出会うことのなかった人、
人生はきっと、なにが幸となるかなんて事前にはわからない。
だから、なにが起こっても前を向いて進むことが大切なんだろうな。
人生即遍路
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