自分を変える「未来の物語を語り聞かせる」技法!アファメーションの心理学

今日はアファメーションにもっと真剣に取り組んでみたくなるお話です。

目次

アファメーションとは

アファメーションというのは、「自分自身に投げかける肯定的な言葉」です。

一種の自己暗示のようなものですが、これは瞑想やイメージトレーニングと合わせると絶大な力で自分を変えることができます。

そらいろ瞑想ラボでは、身体の不調があったり、自分を変えたかったり、対人関係に問題があったり、精神的な問題があるような方のカウンセリングから実技指導まで行っていますが、そのほとんどのカウンセリングでは、最初から最後までこのアファメーションを取り入れています。

アファメーションはその人その人にあった言葉でないと効果がなかったり、やり方の良しあしというのも多少あります。そういった部分を考えながら、こちらでクライアントにアファメーションを作ったり、生活に合わせたアファメーションの取り入れ方をお伝えしています。

そんな自分を変える強力な武器となるアファメーションですが、今回は、ますますアファメーションに興味を持ち期待してしまうような心理学的なエビデンスのお話です。

プライミング効果

心理学には「プライミング効果」と呼ばれるものがあります。

プライミング効果とは、「先に与えられた言葉や物などの情報がその後の意思決定に無意識に影響を及ぼす」という理論です。

例えば、ニューヨーク大学の学生を対象に行われた実験で、いくつかの学生グループに簡単な国語のテストのようなものを行わせました。そして、一方にはさりげなく、「ハゲ」「物忘れ」「シワ」など、お年寄りを連想されるような単語をちりばめておきます。

そして、試験会場から別室に移動するときの移動速度を測ったら、お年寄りを連想させる単語がちりばめられたテストを行ったグループの歩行速度が他のグループよりも遅くなったといいます。

また、その他にも、自分は大学教授だと思ってもらいながらテストを受けてもらったところ、テストの成績が上がったという実験結果もあるそうです。

成功者の本や自分を変えるための本にはよく、「成功するためにはすでに自分が成功したつもりになって考え行動せよ」というようなことが書かれています。

私たちは「言葉」を受け取ると、
意識していなくても
その言葉から心や身体に
影響を受けてしまうということです。

この心の働きを
上手く利用できれば、

自分を変えたり
目標を達成するために
とても役に立ちます。

日常の中で気をつけたい習慣

言葉というのは私たちの行動や心の状態にとても大きな影響を与えます。

言葉を上手く使えば自己実現や目標の達成に役立ちますが、

使い方を間違えると逆な方向に力が働くことになります。

例えば、「私は結婚できない」という言葉を日常的に使っていたとします。

そうすると、自分の行動が無意識のうちに「結婚できない人」の行動に変わっていきます。

また、心の状態も「結婚できない人」のものになっていきます。

結婚できないという言葉を使うことによって起こる反応は、

「人をよく見なくなる」ということです。

「結婚できない」という言葉(意識)は、

「自分に合う人はいない」という潜在意識の刷り込みへと変わり、

相手のことをよく見なくなります。

しかし、意識的には「結婚したい」と思っています。

そうすると、年収や勤め先、見た目などの「スペック」だけで相手を判断しがちになり、

本当に自分に合う人はどういう人かを見つけることができなくなります。

「お金がない」という言葉も同じです。

自分にはお金がないからと思えば、

お金がないのは

「自分にスキルがないから」

「会社の給料が安いから」

「家族にお金がかかるから」

そうやってお金がないことを当然だという理由をどこかから探し出してきて自分を納得させてしまいます。

心理学には「認知的不協和」という言葉があります。

人は、自分の中に矛盾する考えがあると、

その矛盾を訂正するように心が働きます。

例えば、「お金がない」ということと「私は一生懸命仕事をしている」という考え方があったとします。ここには「頑張って働いているのに成果(お金)が得られない」という心の矛盾があります。

そういう心理的な矛盾を克服するために人は、「給料は安いけど、やりがいがある」とか、「今頑張っている努力は将来のためだ」とか「今の仕事は好きじゃないけど、ここにいる人たちが良いから続けている」とか、何かしら矛盾する心を正当化するように心理が働きます。

つまり、私たちが「お金がない」と言えば、潜在意識がそのいかにも正当に見える理由をどこからでも引っ張り出してきてしまうということです。そして、その潜在意識の言葉を潜在意識がさらに拾って、私たちの行動も心の状態もまぎれもない「お金のない人」になっていきます。

健康についてもそうです。「この不調がいつまでも治らない」と口に出したり思ったりしたら、それを実現するために潜在意識は働きます。

現実はどうであれなりたい自分の言葉を使う

だからこそ、私たちは実現したい自分自身を思い描き、その実現した自分が発する言葉を使っていくべきなのです。

これは、単純に否定的な言葉を肯定的な言葉に変えるだけでも構いません。

「私は結婚できない」であれば「私は結婚できる」に

「私はお金がない」であれば「私はお金がある」に

「私は不調である」であれば「私は健康だ」に

というような単純なことでも構いません。

しかし、今まで結婚できなかったのに今から急に結婚できるという自信がつくわけもないし、お金がないのに「ある」と言ったところで口座の残高は増えないし、いくら健康だといっても現実に痛みがあればやはり納得できません。

そこにアファメーションのちょっとしたコツがあります。

それは「妄想の世界」の話を自分にすることです。

例えば、「私は結婚できない」であれば、結婚できる私とはどんな私かを考えてみます。

妄想の中の結婚できる理想的な自分がどんな言葉を使い人と接し、どんな立ち居振る舞いや表情で過ごしているか考えます。また、どんな心の状態で、どんな生活を送り、どれほど幸せな毎日を過ごしているかを考えます。

もし、私が結婚できるとしたら、その私はどんなに素敵な私なのだろうか、

それを考えて口に出してみてください。

「私は毎日とっても幸せに過ごしている」

「私は素敵なパートナーと居て心から安心できる」

「私は心にゆとりが生まれ、人に優しくできる」

「私は人に優しくすることで、自分もたくさんの人から愛されるようになっている」

「私は私生活が上手くいくと、仕事も趣味も全て順調に進みだす」

そうやって、妄想の中の理想的な自分像を今の自分に話してあげてください。

未来の自分の物語を自分に語り聞かせるのです。

「私にはお金がない」というのも同じです。

もし、私にたくさんのお金があったらどうするのか、

そのことを妄想してみてください。

お金があったら好きな服を買い、

エステにも通い、自分に自信をつけ、

色々な場所に出かけていきます。

そこでたくさんの人に出逢い、

運命が切り開かれて行きます。

嫌な仕事もやる必要はなく、

やりがいを感じる自分の好きな仕事を選ぶことができます。

「私は毎日充実した日を過ごしています」

「私は生活になんの心配もしていません」

「私はやりがいのある仕事に励み、その対価にも満足しています」

「私は多くの人に認められ受け入れられています」

「私は有り余るお金を大事にし、私と家族と、私に関わる全ての人を幸せにするために使います」

健康もそうです。

私は何不自由なく生活をしています。

多少の不調があっても、

以前に比べたら天国のようなものです。

人はいつか必ず死にます。

だけど、私の身体はまだまだ死とは離れています。

この身体を全力で使い尽くして今世を最高に楽しく過ごします。

私は日々気力に満ち、心も体もますます健康になっていっています。

「私は最高に調子がいい」

「私はなんでもできるしどこへでも行ける」

「私はこの命を最大限に使い尽くせるほど五体満足である」

「私は心も体も充実している」

「私の身体は昨日に比べ、今日は絶好調です」

未来の私の物語を語り聞かせる

そのように妄想の世界の物語を自分に語り掛けると、

その言葉はプライミング効果によってあなたが自分自身にかけた理想の自分になるために働き出します。

さらに、もし、その妄想の物語の中に今の生活とは矛盾することがあったとします。例えば「私はやりがいのある仕事に励んでいる」という言葉をかけても、今の仕事にやりがいを感じていないかもしれません。しかし、心は認知的不協和を解消するために、その言葉と矛盾しないような意識状態に傾いていきます。

つまり、「私はやりがいのある仕事に励んでいる」と言った時、潜在意識が現実と言葉の矛盾を解消させるために、現実の解釈を変え、現在の仕事にやりがいを見出すように働いていきます。

短期的に見れば現実の方が影響力が大きいですが、中長期的にみたら「言葉」の持つ影響力のほうが大きくなります。

今の現実がどうであっても、かけ続けた言葉の方がやがては現実になっていきます。

そして、心が変われば現実の世界は驚くほど好転していきます。

もし、変えたい自分がいるなら、

その理想像を描き、その人は一体どんな人か、

自分に語り聞かせてあげてください

気づけばあなたの住む環境も心も身体を確実に変化してきているはずです。

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