坐禅と瞑想の成り立ちの違いは?目を開けるか閉じるかどちらが正当?

前の記事坐禅は目を開ける(半眼)
瞑想は目を閉じる
ということを書きました。
この違いはなんでしょうか?
瞑想と坐禅の関係って
どのようなものでしょうか?

目次

瞑想と坐禅の成り立ち

坐禅と瞑想の成り立ちを知るのに
仏教の話は避けて通れません。

簡単に書きますのでお付き合いください。

そもそも仏教とは何かといえば、
お釈迦様が伝え広めた教えですね。

では、お釈迦様はなぜ教えを
広められるほど立派な人だったのでしょうか。
それは、物事の道理を悟ったからです。

では、その道理をどうやって
悟ったかというと、
たくさん修行をしたからです。

色々な方法で修行したのですが、
なかなか成果が出ず
お釈迦様は悩んでいました。

断食して瞑想をしながら
菩提樹の下で悩み続けました。
ひたすら悩み続け
あとちょっとで死んじゃうんじゃないか
というところでふっと悟ったんです。

その時に悟った真理が
仏性と呼ばれるものだったんです。
そして、その後お釈迦様は
たくさんの人に自分が悟った境地を
伝えながら生きていくんです。

お釈迦様は瞑想を使って
悟りを得たわけです。

つまり、瞑想は
仏教ができる以前からあったのですね。

ただ、お釈迦様がしてたのは
お釈迦様流の瞑想で
その時の瞑想を弟子たちが
引き継いできているのです。

その瞑想を坐禅と言います。
仏教は面白いもので、
今でもお釈迦様までの
師弟関係の系譜が追えます。

お正月によく見かける
ダルマさん
あのダルマのもとになっている人が
仏教(インド)から
禅を中国に伝えた人です。

釈迦の元で修行した十大弟子のひとり
摩訶迦葉(まかかしょう)をひとり目と数え
ダルマさん(菩提達磨)が二十八祖
そこから二十三代あとに
中国に天童如浄(てんどう にょじょう)
という傑僧がでます。
(傑僧:とても優れた僧侶)

その人の元で修行を積んで
日本に返ってきたのが
道元禅師
日本仏教最大宗派の一つ
曹洞宗の開祖です。

そしてこの道元さん
『普勧坐禅儀』という
坐禅のやり方を示した著書を残しています。

その中に
目は、須く常に開くべし
(めは、すべからくつねにひらくべし)

という記述があります。

釈迦からの正当な系譜を受け継ぐ
道元禅師が目を開いて行えと
言っている以上
目を開いて行う瞑想が
仏教の正当な方法です。

仏教の、というと
、密教系もあるので
多少語弊がありますが
少なくとも、正当な系譜から
目を開いて行う瞑想が受け継がれており

それを特に坐禅という
という理解がよろしいかと思います。

以上をまとめると

お釈迦様が瞑想で悟りを開いた。
その瞑想方法を達磨さんが中国に伝えた。

それを道元さんが日本に持ち帰り、
禅という名でその方法を伝えた。
(禅と訳したというのが正しいかもしれません)

目を閉じて行う瞑想は
仏教とは関係なくもともとあった技術
それが現代にも伝わっている。

※仏教は様々な系統があるため、
目を閉じて行う仏教もあると思います
(チベット密教等)
ここでの話はあくまで坐禅との違いです。

そういう違いがあろうかと思います。

結局、瞑想は目を開くのと閉じるのどっちがいい?

これは、
最終的には両方行ってください。

瞑想はたくさんの技法がありますので
まずはご自分の目的を
決めなくてはいけません。

その目的のためには
目を開いて行う瞑想か
目を閉じて行う瞑想か
どちらが良いか、

そういう観点で考えたほうが
良いかと思います。

個人的にいえば
基本は目を閉じて行うのが
よろしいかと思います。

慣れてきたら目を開けて行うものを
試してみてください。

瞑想に慣れてくれば
瞑想が自分の体に
どのような変化を起こすのか
敏感に感じ取れるようになります。

目を開くのと閉じるので
どのように違うのか
観察してみてくださいね。

後記

厳密にいうと、
この記事では瞑想の成り立ちには
触れていません。

瞑想はもともと東西問わず様々な形で
存在していました。

そのため、紀元前2500年前の壁画には
瞑想の痕跡が残っていただの
瞑想の起源をたどると
答えのでないロマンに迷い込んでしまいます。

しかし、瞑想という技術が
体系化され始めたのは
紀元前800年から500年ころ
インドの古い聖典
ウパニシャッドなどが編纂されたころ
だろうと推測されます。

いずれにしてもそれはもう
瞑想の話ではなく
歴史の話になってしまいます。

私たちは瞑想の学者ではなく、
瞑想の実践者を目指すわけですから
必要最低限の知識を知れば
あとは実践あるのみです。

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